エンジニアBLOG

2022/05/26

あなたもわたしもダイバーシティ?

プロフィール

●新卒4年目
高校卒業後、数学を極めようと数学科に入るが1年で挫折し中退。
その後、某大学で生物系の学科に進学し大学院へ入院。
しかし価値観の相違(バンドの方向性の違い的な)から中退し
これからはITかな~と思いながら2019年度に新卒としてKDDIエボルバに入社

●業務内容
法人回線の監視・故障対応・切り分けを実施する部署
・主業務
新規サービスの打ち合わせや受け入れ検討
各メンバーへの教育・研修の立案と実施

●コンテンツ
インフラ1部インフラ監視Gのヨシオカと申します。
自由に書いていいよ、とのことでしたので以下に自由に記載をしていきたいと思います。

IT未経験・新卒の自分の存在意義は??

4年前の4月1日、私は新卒としてKDDIエボルバに入社しました。
専門性もなければ経験値もない、ネットワーク分野という観点でははっきりと言えば正直使い物にならない。
分からないことを考え、調べ、質問する。それを繰り返す日々でした。
「IT未経験の新卒」である自分の存在意義とはなんなのであろうか?と悩むこともありました。

そんなことを繰り返し、3年目の途中から自部署の研修担当といった教育関係を任されるようになります。
教えられる側だけでなく教える側にもなり、人に教えていく中で「新卒」と「中途採用」の違いとは何かを考えるようになります。
それを考えることで、かつての自分の悩みである「IT未経験の新卒である自分の存在意義」に折り合いをつけたかったのです。

人手が足りないという問題を抱えている現場は「即戦力」を求めます。(私の現場もそうです)
ならば人事は似たような業界の経験者を採用し、適切な現場にアサインをすれば現場は早く楽になります。
「即戦力」になるかどうかの観点のみで判断するならば「新卒」は「中途採用者」と比べ大きく不利になります。
つまりは自分のような異なる専門を持つ人間は「即戦力」という言葉からは最も遠い位置にいます。

では「中途採用」だけを取り続ける組織の方が合理的ではないか?という疑問が生まれます。
しかし、それにも関わらず多くの企業は常にフレッシュな「新卒」の方々を求め、日々採用の競争が行われています。
その理由は―抽象的な表現になりますが「ワクワク感」や「予感めいた何か」を無意識に「新卒」の方々に求めているのではないか?と私は考えるようになりました。
そしてそれが長期的に見た場合、組織にとって大きな成長に繋がるのではないかと考えます。

企業と赤の女王仮説

少し寄り道をします。
不思議な国のアリスの続編である鏡の国のアリスという物語には「赤の女王」というキャラクタがいます。
彼女のセリフには以下のようなものがあります

"Now, here,you see, it takes all the running you can do, to keep in the same place.
If you want to get somewhere else, you must run at least twice as fast as that!"
(ルイス・キャロル著, 『鏡の国のアリス』,1871)

日本語に訳すならば
「ただ全力で走っても、同じ場所にいるだけよ。どこかに行きたいなら最低でも2倍の速さで走らなきゃ」
でしょうか。
このセリフの前半部分は広義の生物学で引用され「赤の女王仮説」としてよく知られております。
赤の女王仮説はさておき、この言葉はヒトの活動、その多くに当てはめることができるような気がします。

ビジネスにおいてはどうでしょう?

企業がそのビジネスにおいて同じポジションを維持するためには、全力で走る周囲の競合他社と同じだけ走り続ける必要があります。
つまり、自分たちの組織が日々進化していくなか、それと同じくして周囲の組織も同じだけ進化していくのです。
そうなってきますと、ただ全力で走るだけではなにも変わらないのと同義となってしまいます。
経営者は当然それをよしとしないでしょう。
多くの経営者は、他社より抜き出た成果(進化)を上げ、自社をより優位にすることを目標に設定しているはずです。
そんな激しい進化をめぐる競争の中、他社から逸脱するために何が必要なのでしょう?
それは全力疾走を一押しする「追い風」なのだと思います。

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その「追い風」の源として「ダイバーシティ」が必要だと近年日本ではよく主張されております。
ダイバーシティとは「dis:離れる+ verse:向きを変化させる」が名詞化したものです。
つまりは「さまざまな矢印がそこにただある状態」を示しているのだと私は考えます。
人種・言語の差異が少ない日本では、このダイバーシティを確保するのは至難です。
その為「中途採用」だけではなく「新卒」を含めた組織にし「世代ダイバーシティを担保」します。
そして、「新卒」の中でも様々な専門をバックグラウンドに持つ方々をミックスすることでより多様な視点を取り入れることも重要になってくるのです。
なので『「専門が違う新卒」というのも、組織には必要で、即戦力かどうかとはまた別の軸で貢献できる』と自分自身の中で折り合いを付けました。

組織にとっての風

かつての私のように「IT未経験だけど、IT系で働くのは不安だな…」と悩む方もおられるかと思います。
ですが「別分野から来た新卒」というのは実は非常に貴重であり、私たちの組織のこれからの成長に重要です。
なぜなら、似たバックグラウンドで固まる職場ですと固定化されたバイアスから抜け出すような決定をし辛いのです。
その膠着した中で、別分野の視点を持った『風』が流れると、大きなプラスの化学反応が起こり得ます。
ですので、バックグラウンドに関わらずこれから社会人になる皆様には、ぜひともこれから所属する組織の中で「発信すること」を恐れないでほしいと思います。
千里の道も一歩から。
「あなたの意見」という「風」が積み重なることでいつか組織の成長を促す強い追い風になるはずです。

ですので、もし弊社にご縁があれば、ぜひとも弊社にとっての追い風になっていただけたらな、と思います。
数多くの会社がございますが、みなさま自身が追い風になれるような育つ環境を弊社は提供できるのではないか、と思いますので。