はじめに
こんにちは、アルティウスリンクでシステムエンジニア(SE)をやっておりますアベと申します。
現在はローコード開発ツールを使用した業務システムの開発に携わっており、育児との両立を図るため2年前に転職してきました。
さて、この界隈では、最近よくこんな話題を目にします。
「こんな便利なツールがあるなら、もうSEはいらないね」
「SEの仕事はそのうちAIに取って代わられちゃうよ」
もしそうなのであれば、SEとしては死活問題です。
皆さんは、AIやローコード開発ツールの進化が、SEの仕事にどのような影響を与えると思いますか?

ローコード開発ツールとは
ローコード開発ツールとは、従来のプログラミングのようにコードを全て書かなくても(=ローコード)実装を進められるツールのことをいいます。
画面デザインやデータ操作をドラッグ&ドロップで直感的に行えるうえ、少しコードを書けば高度な機能も実現できます。
このため、試行錯誤を繰り返しながら進めるアジャイル開発との相性が良く、企業や官公庁での導入が進んでいます。
最近では、AIがユーザーの指示に基づいてアプリケーションを自動生成するような製品も登場していますので、SEはもう不要なのでは?という声が出てくるのも無理はありません。
では 、本当にSEはもうお払い箱なのでしょうか?
ローコード開発でも必要なシステム知識
私は、このローコード開発に携わる前、汎用機向けの開発を行っていました。
プログラム言語もCOBOLしか使っておらず、他の言語はほとんど知らない状況でしたが、そんな私でも、あっという間にそれっぽいアプリケーションを作ることができるようになりました。
この中で、ローコード開発ツールの工数削減の効果は絶大だと実感し、今後の開発ではコーディングの作業が少なくなっていくのは確実だと感じました。
しかし、基礎的なオープン系のシステム知識が無かったため、ツールの自動生成では対応できない細かいカスタマイズや、他システムとの連携設定が必要な場面で苦労することが多々ありました。
やはり、基礎技術の理解は、ツールの限界を補い、その利便性を最大限に引き出すための土台となり、エンジニアとしての価値を高める鍵だと実感しました。
顧客が本当に必要だったもの
ローコード開発ツールを使用した開発では、お客様の要望を聞きながらアジャイルで開発を進めていくことが可能ですので、これからのSEには、顧客の目的を深く理解し、最適な解決策を提案する力が必要になってくると思います。
「顧客が本当に必要だったもの」 というシステム開発界隈では有名なイラストがあるのですが、ご存知でしょうか?
イラスト枚数は6枚のものもあれば10枚のものもありますが、ここではお伝えしたい内容に必要な4枚をピックアップしました。


このイラストの例えのように、お客様からの注文が「ブランコが欲しい」だったからといって、そのままただブランコを作るようなSEはもう求められていないと言っていいでしょう。
今後は、「ブランコが欲しい」と言われたら、誰がどのような目的でそれを欲するのか、予算はどの程度なのかなどを確認した上で、専門家としての知識の引き出しの中から例えばシンプルかつコスト効率の良いタイヤを提案する、といったようなことが求められるようになっていくと思います
これからのSEに求められるスキルと進化
これからのSEは、こういったお客様のご要望に応えていくため、単なるシステム屋ではなく、顧客のビジネスの成功を共にデザインする存在として進化していかなければなりません。
- もっと高度に:要件定義やアーキテクチャ設計を担い、プロジェクト全体を俯瞰する視点を養う。
- もっとビジネス寄りに:業務フローを深く理解し、課題解決に直結する提案を行うスキルを高める。
- さらに技術を追求:日々進化する技術をキャッチアップし、それを実務で活かす応用力を磨く。

アルティウスリンクでは、このように会社の事業成長に向かって積極的に取り組んでいく人に対して、必要となる資格試験の受験費用を会社が負担するなどの仕組みもあります。
かくいう私も日頃から知識のアップデートに勤しんでおり、昨年はPMI Agile Certified Practitioner (PMI-ACP)®認定試験に合格し、今年もとあるローコード開発ツール関連のベンダー資格試験に挑戦して無事合格しました。
こういった自己研鑽を通じて、私もさらにお客様の役に立てるようなシステム開発ができるようになっていきたいと考えています。
最後に
ローコード開発ツールは、今後ますます普及し、システム開発の形も大きく変わっていくでしょう。
もし少しでも興味を持たれたら、ぜひ私たちと一緒に次世代の開発の形を作り上げていきませんか?
あなたの挑戦をお待ちしています!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。