本連載記事では企業のコアビジネスを技術力でサポートするITソリューション事業(ITS事業)部門配属のITスペシャリスト職84名が挑む、エンジニア研修を取材。4月より3か月にわたって行われた研修もいよいよ大詰め。最終回では研修の総仕上げとして実施された成果発表や総合演習を中心にレポートします!
- 研修は、オンラインと対面を組合せ、安全を考慮した十分な距離を確保し、感染予防策を講じた上で、開催しています。
- 本ブログ内の一部写真は、撮影のため一時的にマスクを外しています。
5分で自分を売り込む! プレゼンスキルの上達をはかる『自己PR発表』
まずは、4月から継続的に実施している新入社員研修の総仕上げとなる、自己PR発表を取材。ITスペシャリスト職として現場で活躍するには、意図することを相手に伝えるための資料づくりやプレゼンスキルを磨くことはとても重要なこと。この研修発表では、7月からの配属先部署の上司に5分で自己PRをおこないました。
<オンラインでのプレゼン操作も慣れたもの! 出身地や趣味、自分の性格などをわかりやすくエピソードを交えて紹介しながら、いままでの経験から自己分析を行い、これから始まる仕事にどう活かしていくかなど、具体的に伝えます>
<上司からのフィードバックにはうなずきながらメモを取る様子も>
持ち時間の5分はあっという間に過ぎ、時間オーバーする人もいましたが、4月からビジネスコミュニケーションを学び、研修のなかで実践してきた資料づくりや発表の経験を活かし、堂々とプレゼン発表をしていました!
上司からのフィードバックでは、配属先で従事する実際の業務になぞらえ「他社とのコミュニケーションがたくさん発生する業務なので、●●さんが培ってきたコミュニケーション能力は強みになるはず!」「システム開発の上流工程ではリーダーシップがより重要になってくるので、学生時代のイベント企画の経験も活かしてほしい」「コツコツ取り組めるという性格は、定常作業にも活きてくる。率先して取り組んでほしい」などと、具体的なアドバイスを受けていました。
「最初はできないのが当たり前。まずは先輩社員に頼りながら、周りも巻き込みながら進んでいってほしい」とのメッセージもあり、この発表での上司や先輩社員と対話を通じて、仕事に活かせる自分の強みが認識できたり、仕事へのモチベーションアップにもつながったようでした。また、オンライン研修が続き、同期同士のコミュニケーションをとることが難しいなか、ほかの人の発表を聞くことで研修の時とは少し違う“同期の姿”を見る機会にもなり、同期同士の“つながり”を深める良いきっかけにもなったようです。
全員協力してネットワークを構築! 『ネットワーク・サーバ総合演習』
前回のレポでは、インフラエンジニアの卵たちの緊張の実機デビューの日に密着しましたが、今回はネットワーク・サーバ研修の総仕上げとして挑む、総合演習を取材。演習のスローガンは「One for all, All for one」。
構築するネットワークの内容も格段にレベルアップした演習内容ですが、いままで学んだ基礎技術を正しく扱いながら、まずはチームに分かれて拠点ごとのネットワークとサーバを構築し、結合試験を経て全拠点を結ぶネットワークを構築するのが今回のミッションです。
<各班代表によるリーダー会議を行い各拠点のネットワーク構成や設定する内容を確認します
リーダーは各班に情報を持ち帰り、指示出しを行います>
講師から下記のグランドルールが周知され、実際の業務さながらのフロー、連携体制ですすめていきます。
●機器に投入する設定パラメーターの決定
必ずチームで議論しながら、設定パラメーターを決定すること
●動作確認方法の決定
ポイント︓機器の設定が完了して単体動作の確認が取れるまでは、ネットワークに接続しない
(設定した機器が正しく動作するか確認が取れていないのに、本番環境に接続するような危険⾏為はNG)
●問題発生時は⼿を止めて、リーダーに報告してから解決に当たる
●問題内容の把握 ⇒ 原因の調査・推測 ⇒ 解決策の実⾏ ⇒ 課題設定(再発防止策)
<講師はITS人財開発G・継田(ままだ)さん
拠点で問題発生し、緊急リーダー会議を行う>
構築後の動作確認がうまくいかず、他拠点から派遣されたメンバーのアドバイスのもと、要件をクリアして疎通がとれると拍手と歓声があがる場面も。結果、無事全拠点の疎通がとれてミッションクリアとなりました!講師の継田さんによると1回目の演習で成功したケースはあまりないとのこと。振り返りでは、Y(やったこと)、W(わかったこと)、T(つぎにやること)のフレームワークを使って個人、チームで振り返りを行い、最後にナレッジ共有として全体発表を行いました。周りのサポートへの感謝の言葉がたくさん伝えられていました!
●自分では理解していると思っていた、ネットワークの基礎知識が実は身についていないことがわかり、結果的に自分の役割であるネットワーク構築に時間がかかってしまった。そんなときに、同じチームのみんながアドバイスをくれ、『これ調べたらいいんじゃない?』とサポートしてもらったことで結果うまくいったのでメンバーに感謝したい
●設定はスムーズにいったと思ったが構築段階で重複したIPアドレスを割り振ってしまって動かない事態に陥ったとき、ほかの班の人たちがサポートしてくれ、知見を共有してくれたことが良かった。原因を一緒に調べてくれたことにとても感謝しています
<拠点ごとにネットワーク図を描きながら議論 最後はグループでまとめたYWTを発表し、全体にナレッジ共有を行う>
アプリ開発エンジニアの卵が挑んだ7日間の『アイデアソン&ハッカソン』を取材
KDDIの開発現場ではプロダクトやサービスの特性に応じてアジャイル開発を行っており、その分野の人財育成を目的にアジャイル開発スキル研修を実施しました。その総仕上げとして今年度初めて『アイデアソン※1&ハッカソン※2』が実施され、アプリ開発部署に配属予定のエンジニアが参加しました。
<座学で“アイデアスケッチ”や“ペルソナ定義”などアイデア創発に必要な考え方を学びます
浮かんだアイデアはホワイトボードに書き出しながら議論、ブラッシュアップしていく>
アイデアソンのテーマはずばり、「KDDIエボルバのビジネスモデル上の経営課題を解決するソリューションの開発」。経営課題の定義から始まるというレベルの高いアイデアソンからハッカソンでの開発を下記のカリキュラムですすめていきます。
<講義資料より>
アイデアソンの発表では、KDDIエボルバのビジネスモデル上発生しうる経営課題を『優秀な人財の流出』と定義し、人事評価の不満を解決する、社員と人事担当者とのコミュニケーションソリューションを企画。プロトタイプのイメージまでできていたものの、実際、ユーザーインタビューとして人事制度担当者にフィードバックをもらったところ、ユーザーが求めるものと提供したいもののギャップに気づき、改善案を作成したところでハッカソンでの開発に臨みます。
そして迎えたハッカソン最終日は、ITソリューション本部の本部長や所属先の上長、他拠点にいる同期ら約20名以上がオンラインで参加するなか行われる、開発したソリューションの成果ピッチ※3です。開発した「コンタクトシステム」について、想定したペルソナや、技術的なアピールポイント、競合優位性・ユニークネスさについて説明。KDDIエボルバの既存ソリューションのなかで競合優位性の高い技術となるAIチャットボットやコンタクトセンターでの質の高い対応を、ユーザーである社員とのコミュニケーション設計に取り入れるなど、“KDDIエボルバらしさ”と“顧客体験価値”を両立したユニークなソリューションに仕上がっていました。
<ピッチまえの最終調整を行います。ハッカソンでの開発過程や苦労を知っているからか、別チームの同期も若干の緊張感をもって見守ります>
<ピッチでは開発したシステムのデモンストレーションも実施。社員がまず相談できる窓口となるAIチャットボットとやり取りをしているシーン>
<発表がおわり、いつもの笑顔が戻ってきた新卒社員たち!講師陣と一緒に笑顔で写真>
最後に新卒社員に聞いてみた! 『KDDIエボルバを選んだ理由とこれからのこと』
あるチームにご協力をいただき、研修の合間をぬって、オンラインインタビューをしました!
Q.学生時代は何を学び、就活はどのような業界を受けましたか?
●4年生の専門でネットワークを専攻。ウェブ、セキュリティ、電気工事系の業界を受けました
●大学のIT系の学部でネットワークを専攻していたので、通信業界を受けていました
Q.なぜ、KDDIエボルバに入社を決めたのですか?
●インターンで、ITSの某パッション担当の方の話を聞き、正直に色々と話してくれたことが印象に残りました。また、これから一緒にITSを盛り上げていこう!という熱意を感じたので応募、入社に至りました
●オンラインで選考が進んだところが良かったです。また、オンラインとはいえ人事の方の雰囲気の良さを感じたのが好印象でした
●学校に来ていただいての会社説明会で、某パッション担当の方の話す姿から楽しそうで明るい職場だと感じました。会社説明会後、電話で就職活動の様子を気にかけてくれたこともKDDIエボルバに魅力を感じたひとつです
●面接で、自分を“知ろうとしてくれている”のを感じました
<オンラインインタビューの様子 KDDIエボルバへの入社のきっかけとして多く名前にもあがった某パッション担当こと森際さんをはじめ、ITS人事・教育担当の熱意が、伝わっていたようです!>
Q.これらからどんなエンジニアになりたいですか?
●まずは自信をもって仕事ができるようになりたいです。そのうえで、自信をもってエンジニアと言えるようになりたいです
●顧客のニーズに沿ったものを、無駄なく提供できるエンジニアになりたいです
●ネットワークの設計構築に携わり、社会の基盤であるネットワークインフラを支えたい!
3か月間、エンジニア研修に向き合い続けた新卒社員たち。インプットと手を動かすアウトプットを繰り返し行いながら、自分と向き合い、周りと連携することで新たな“気づき”“学び”が生まれ、次に活かす――。一連の活動を通じて、まさに『自ら考え、自ら学び、自ら行動できるエンジニア』において必要なアクションが身についたのではないでしょうか。また、84人の同期と毎日切磋琢磨し、生まれた“つながり”はこれからの社会人人生において大切な財産となるはず! 今後の皆さんの活躍を取材する日が楽しみです!
研修お疲れ様でした!これからの活躍を社員一同応援しています!!
ITソリューションでは新卒社員を募集中!下記からご応募ください!
- 1.アイデアソン(Ideathon)とは、アイデア(idea)とマラソン(Marathon)を掛け合わせた造語で、ある特定のテーマについて多様性のあるメンバーが集まり、対話を通じて、新たなアイデア創出やアクションプラン、ビジネスモデルの構築などを短期間で行うイベントのことを指す。
(出典:日本ネットワークインフォメーションセンター「ハッカソン(hackathon)とは」
https://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/hackathon.html - 2,ハッカソンは、ハック(hack)とマラソン(marathon)を組み合わせた造語とされ、プログラマーや設計者などのソフトウェア開発の関係者が、短期間に集中的に開発作業を行うイベントを指す。
(出典:BuildINSIDER「ハッカソン/アイデアソンとは? その類型と特徴、開催事例」
https://www.buildinsider.net/hub/hackideathon/01 - 3.ピッチとは、ビジネスの場においては短い時間・簡潔な言葉で相手に提案を伝えることを指す。もともとアメリカのシリコンバレーにおいて、主に起業を目指す若者たちの投資家に対する短時間のプレゼンテーションがピッチと呼ばれており、それが徐々に日本でもマスコミ・広告・IT業界などで使われるようになった。
出典:実用日本語表現辞典「ピッチ」 https://www.weblio.jp/content/pitch
●KDDIエボルバは、豊かなコミュニケーション社会の実現を目指すSDGs活動として、知見・ノウハウの横断的な連携と、イキイキと働くことのできる魅力ある職場環境の実現に取り組んでおります。