アルティウスリンク株式会社(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:網野 孝、以下 アルティウスリンク)は、お客様企業である大手ガス事業者様が提供する、お客様のガス利用状況を24時間365日監視するIoTガス見守りサービスのコンタクトセンター業務に、ボイスボットを導入しました。
このサービスは、お客様のご家庭に設置されたガスメーターをIoT機器として活用し、長時間利用や災害時など異常を検知した際、外出先からの消し忘れ確認時に、オペレーターが電話で対応し、遠隔でガスを遮断できるものです。くらしの安全に関わる、緊急度の高いお客様のニーズにより迅速に対応するために、従来電話で行っていたお客様への対応をボイスボットで自動化しました。IoT機器で異常を検知した際はタイムラグなく架電が可能となり、お客様からの受電ではボイスボットをカスタマイズすることで、顧客データベースと連携かつ音声認識で本人認証をするフローを構築し、自動対応を実現しました。
<IoTガス見守りサービスのお客様対応におけるボイスボット導入後のフロー>
また、オペレーターと同等にご案内できるように、アルティウスリンクのボイスボット運用知見とVoC(お客様の声)の分析結果をもとにシナリオを設計し、一般のお客様を対象にした実証実験では、8割以上が「ボイスボットによる対応で問題なし」との回答が得られています。ボイスボットでの対応中にお客様が有人対応を希望された場合、オペレーターにシームレスに切り替えることができ、一人ひとりのニーズに寄り添った対応が可能です。
■「IoT×デジタル×ヒト」によるお客様対応のポイント
- シナリオ設計
VoC(お客様の声)の分析結果をもとにボイスボットのシナリオを設計。文言をシンプルにわかりやすく、トークフローを最短にすることで、通話時間を短縮しつつ、お客様を確実に誘導 - シナリオ改善
ボイスボットにおける離脱箇所のログを蓄積・分析し、長年の運営実績に基づきボイスボットのシナリオを改善 - 有人対応への導線
ボイスボットから有人対応への導線を確保し、ウィスパー機能(オペレーターに接続される際、自動音声により接続先などの情報を伝える機能)を活用することで、安心かつシームレスな対応を実現
■アルティウスリンクが考える「IoT×デジタル×ヒト」の今後のサービス展開
IoT技術とコンタクトセンターを組み合わせ、お客様の安全・安心に関わるサービスやタイムリーに通知を受け取ることができるサービスなど、お客様の生活に寄り添ったより高度なサービスを提供するため、以下の取り組みを検討しています。
- 声紋認証や生成AIを活用した自動パーソナライズ対応
声紋認証や生成AIを用いて、ユーザーの行動や好み、過去の問い合わせ履歴を抽出・分析した結果をもとに、ボイスボットの対応を個々にカスタマイズ。 - IoTデータを活用した先回りサービスを提供
お客様の利用状況が蓄積されたIoTデータの分析結果をもとに、お客様のニーズに先回りして情報を提供。 - チャネル連携でリアルタイムかつシームレスに誘導
ボイスボットが認識した問合せ内容に応じて、関連する各種モバイルアプリケーションやECサイト、実店舗などの情報をリアルタイムかつシームレスに提供。
アルティウスリンクは「IoT×デジタル×ヒト」によるインフラのスマート保安※1に貢献し、より安全で快適な社会の実現を目指します。
- 1. スマート保安とは、AIやIoTなど先進技術を用いて、産業保安力および生産性を向上させる取り組みのこと。
参考:経済産業省ホームページ「スマート保安」
https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/smart_industrial_safety/index.html
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