アルティウスリンクでは、多様な人財が能力を最大限活かし、高いパフォーマンスを発揮するために、DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)を経営戦略のひとつと位置付け、女性の活躍推進にも取り組んでいます。女性の更なる活躍推進を目的に、誰もが活躍できる企業を目指して、アルティウスリンクの女性の未来を創るプロジェクト「アル女未来プロジェクト」を始動しました。
各部門から推薦を受けた女性社員に対して、スキルと意識向上の研修やキャリアを考察する講座を展開したほか、管理職向けの研修を実施。本ブログでは初の取り組みとなる「マネジメントスキルアップ研修」の様子をレポートします。ブログの最後には、DE&I推進部長の中村さんによる女性活躍推進への想いや実現したいアルティウスリンクの未来についてお話いただきましたので、ぜひご覧ください!
■研修を通して自身のキャリアを見直し、スキルアップにつなげる機会に
28人の女性社員が自身のリーダーシップスタイルを把握し、マネジメントスキルを強化するべく「マネジメントスキルアップ研修」に参加。本研修は3か月にわたって計3回開催されました。
本研修のゴールは
- 管理職像は多様であってよいことを理解し、必要なマネジメントスキルを確認する
- 管理職として働く可能性を前向きに捉え、自身の言動に対する意識、効力感を高める
- 自分の特性を強みとしてリーダーシップを発揮するための具体的な方法を知り、そのコツを現場で活かせるようになる
の3つです。研修期間で学んだマネジメントスキルを習得し、実際の業務で役立てることを目指しています。
■3か月にわたる研修がスタート!初回研修で強みの発掘とチームのありたい姿を設定
いよいよ第1回の研修がスタート!
まずは、本研修を担当される細木聡子講師による講話が始まりました。
「必ずしも管理職を目指さなければならないということではなく、『管理職』を前向きに捉えられるようになってほしい」と研修受講にあたっての考え方や向き合い方についてお話いただいた後、本題に入ります。
●会社の成長につながるDE&I推進、アンコンシャスバイアスの解消がカギ
DE&Iの実現により多様な人の視点や考え方を組み合わせることで柔軟で新しいアイディア創出の可能性を高め 、企業の発展に繋げます。そして、最大のマイノリティである女性が力を発揮できる環境かどうかがDE&Iのバロメーターともいえます。
ですが、性別に基づく無意識の思い込み「アンコンシャスバイアス」が存在し、職場で「家庭のある女性だから仕事を軽減したほうがよい」など、業務上の弊害が生まれているのが現状です。
●ワークショップではチームの「ありたい姿と目標」を設定
自分の強みを生かしたリーダーシップの効果や、管理職としての影響を最大化させるための講話があった後、「チームのありたい姿や目標を考え、そこから現状とのギャップを検討し、課題を抽出する」をテーマにワークショップがスタート。
「メンバーが成長しながらやりがいをもって働くことができる組織」とありたい姿を設定した方の話を受け、「自身が働くチームでもメンバーがチームの力になりたいと考えてもらえるようにしたい」と、業務への向き合い方を改めて考える方も。日頃抱えている悩みや目指したい姿をシェアする機会になりました。
<ありたい姿・目標設定を共有し、業務や仕事への向き合い方を見つめ直す機会に>
■第3回は東京・新宿にてリアル開催!
第2回研修にて調整力やチームビルディングについて学んだ後、ラストとなる第3回では面談力がテーマに。「部下との面談の機会をうまくモチベーションアップに活かすコツ」をインプットし、DESC法※1をベースにしたケーススタディや、リーダー役・メンバー役に分かれ、面談で課題解決を目指すロールプレイングなどを実施しました。
メンバー役では「成果に対し褒める、うなずくなどのリアクションがあり、安心感を持てた」「丁寧なヒアリングや提案により納得感があった」などの感想がありました。リーダー役は「自分が話しすぎないように心掛けたが難しかった」と、傾聴の難しさと重要性を再認識。さまざまな気づきを得たワークショップとなりました。
●研修の集大成となる「成果発表会」も実施
3回にわたる研修も今日が最後。これまで学んできたことや感じたこと、今後に向けた決意表明について、グループの代表者が発表しました。
「受講前と比較して成長したと感じる点」については、「課題を自分事化し、行動に移せるようになった」「チーム力向上に貢献できると自信がついた」など、研修で得た知識やスキルが自身の成長につながったと実感する方が多くいました。
また、実際に生産性アップなど成果につなげた方も。周りを巻き込む力が必要で、「人を信頼し、観察するスキルを伸ばしていきたい」と意気込みを語る方や、パーパス&バリューズに沿って「09. リーダーとして考え、行動する。」を体現したいと宣言した方もいました。
●総評(網野社長・若槻副社長)
・網野社長
マネジメントスキルアップ研修では、管理職・リーダーに必要なスキルについて学び、担当業務を見直す機会、そして自身のリーダーとしての役割を見つめ直す機会になったと思います。テーマ設定は多様でしたが、仕事はチームプレイであるという点は発表者全員が強調していたところ。人を巻き込みモチベートする、また、当事者意識を持ってもらうだけでなく、評価体系などの改善も必要があるというところまで考えられており、感心いたしました。
私から皆さんにお伝えたしたいのは、「自分の役割を限定しない」ということ。自分はできる、というポジティブなマインドセットを持っていただきたい。また、「愛情をもって人と接する」という点も、ぜひ意識していただきたいと思います。
・若槻副社長
リーダーとしての「伝える」という役割、そして自分自身だけでなくメンバーも含めて自分事化することの重要性を感じられたのではないでしょうか。また、具体的かつ定量的に業務を進めるというポイントも本研修を通して学んでいただきました。私としては、イノベーションを起こせるようなリーダー像を求めたいと思います。本研修を通して、真のリーダーになるために業務に特化するだけでなく、「抽象化」して他の組織にも活用できる、イノベーションを起こせるようなスキルや経験につなげていただきたいです。
女性がさらに活躍いただける環境整備を会社としてもコミットしていきたいですし、皆様自身も活躍するべく精進していただければと思っています。
■インタビュー:本プロジェクトを通して実現したいアルティウスリンクの未来(DE&I推進部 中村直子部長)
●「アル女未来プロジェクト」をスタートした目的について
アルティウスリンクでは、多くの女性従業員が働いていることから女性が活躍しているように思えますが、実際に数字を見てみると従業員全体の69.0%が女性であるのに対し、女性正社員比率は31.1%、女性管理職比率は14.8 %※2と比率が下がっていきます。さらに、同業界の企業の数値と比較しても低いことから、業態による差ではなく女性が働きにくい環境になっているのではないかと考えました。このような状況を打開すべく、この度「アル女未来プロジェクト」を立ち上げました。
女性は出産や育児などを担う割合が圧倒的に多いですよね。ライフイベントが生じたときに、キャリアの中断や昇進の機会が不足するだけでなく、ワークライフバランスの観点からも危機感を抱いています。この現状を打破する手段として、まずは「マイノリティ」の大きな母集団として「女性」にスポットを当て、女性を含め多様な考えを経営や会社に反映させ、風土や制度を変革していき、多くの方が活躍できる環境を作っていきたいと考えています。
●参加者の反響や感想はいかがでしたか?
結婚や出産などライフイベントの際に不安があった方や、子育てをしながら働く女性社員から「自分のキャリアについて前向きに考えていきたい」などの声をいただきました。「女性同士で意見交換し、横のつながりを作ることができた」と感じた方もいたほか、「今後もこのつながりを活用できる」とアンケートで回答した方が63.0%と、社内のコミュニティ形成にもつながりました。
また、参加者自身だけでなく、管理職向け研修に参加した直属の上司にアンケートを取ったところ、「自分自身が管理職の魅力を伝えきれておらず、ネガティブな面ばかりが部下に伝わっているのではないか」と、自身の部下との向き合い方を見直す機会となった方もいました。
女性社員自身だけでなく、会社の変革のために全社的に「自分事化」して取り組んでいただきたいと考えています。
●今後、どのような施策や企画を実施する予定でしょうか?
まずは「エクイティ(公平性/Equity)」に対する理解を促進していきたいです。「なぜ女性だけに焦点を当てているのか」がなかなか伝わっていないと感じています。公平性の観点から、昇進や活躍の機会の壁を取り除く、解消するためにはエクイティの考えは必要だということを伝えていきたいです。
また、今回の研修を継続的につなげていく取り組みも検討しています。女性がキャリアを考える機会を絶やさぬよう、常に機会提供をしていきたいです。加えて、女性社員がキャリアについて相談できるよう、先輩社員や女性管理職と直接対話の機会が作れたら、と思っています。
●女性活躍やDE&I推進を通して実現したいことや想い
先ほどもお伝えしましたが、多様な視点で意見を反映できる会社にするために、まずは「アル女未来プロジェクト」の取り組みを進めています。性別、年齢や育児・介護などの背景がある方など、さまざまな人財が能力を100%発揮できる状況にし、会社の成長につなげていくこと、すべての人財がより活躍できる会社になるための活動、それがアルティウスリンクのDE&Iです。長期的な施策にはなりますが、これからも挑戦し続けます。
そして、誰もが十分に能力を発揮できる会社へ進化させ、多くの方に選んでもらえる会社にしていきたいです。
アルティウスリンクは、今後もDE&Iを推進し、多様な個性や価値観を持つすべての従業員が働く意欲を感じながら、安心してイキイキと働くことのできる環境整備に継続して取り組んでまいります。
- 1. Describe(描写)、Explain(説明)、Specify(提案)、Choose(選択)の頭文字を取ったコミュニケーション手法の一つ。感情的にならずに客観的な言葉でアプローチが可能。
- 2. 2024年4月1日時点
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