KDDIグループの一員としてさまざまな業界・サービスの屋台骨を技術力で支えているITソリューション事業部門には、インフラ・システム・アプリ開発エンジニアといった多くのITスペシャリスト職のエンジニアが活躍しています。ITスペシャリスト職として2021年度に新たに加わった新卒社員は84名。今回は、約3か月にわたって行われた新卒研修を経て7月より本格的に配属先での仕事が始まった新卒社員向けに実施されたフォローアップ研修の模様をレポートします!
- 本研修は2022年1月にオンラインで実施されたものです。
オンラインでの開催となった今回の研修。新卒社員たちに熱いメッセージを伝える水井副本部長(写真右)
■果たすべき使命の実現に向けて―――。まずは新卒社員たちへの講話から
研修のはじめにITS事業本部 皆木副事業本部⻑からは2021年12月に新たに策定したコーポレートメッセージ『すごくいいふつうを、つくる。』の共有のほか、「ITソリューション事業がKDDIエボルバの事業領域拡大、更なる成長を果たすために期待されている事業であることを意識し、ビジョン・ミッション・バリューに掲げた果たすべき使命の実現に向かって頑張ってほしい」と話がありました。続いて、ITS事業企画本部 水井副本部⻑からは、「20代前半にエンジニアとして入社してくれた皆さんの描ける未来の可能性は無限大。いざチャンスや本番がきたときにきちんと力を発揮できるように、継続的な努力や日々の業務を積み重ね一つひとつを大切にし、自分のなりたい姿・将来像を常に意識しながら仕事をしてほしい」とのメッセージが伝えられました。
■ 『他者を巻き込み、非定型業務への対応ができるエンジニア』へ、ヒューマンスキルを高める研修
研修の目的は下記の2つ。新卒1年目の目標である「安定的に基本業務ができるようになる」ことを目指すために、年間を通じて研修を実施していますが、今回の研修では「主体性」「情況把握力」の向上を目指します。
【ITスペシャリスト職 2021年度新卒入社「フォローアップ研修」目的】
● 物事を構造的に捉え、自らの役割に意味づけをして達成する力の強化
● 2年目へ向け、非定型業務へ対応する上で必要な「他者を巻き込む力」「共感力」の強化
まずは、「配属から現在までの振り返り」でチェックイン。この半年間、自分のやってきたことを客観的に振り返りながら、自身の課題候補をピックアップしました。次に、仕事で活用できる「ものごとの捉え方、整理の仕方」「対人関係を豊かにする共感力」「協働的リーダーシップ」といったカリキュラムを学び、最後に「今後の自己ロードマップの作成」において、2年目に向けた自身の課題の整理を行い、1年後、3年後、5年後までのロードマップ作成を行いました。
「協働的リーダーシップ」は、「チームで成果を上げる、チーム作り体験、協働による成果実現の体験」を通じて、チームの定義や自発的、自立的であるためのリーダーシップスタイルの多様性を学ぶカリキュラム。チームのゴール、ミッション、ビジョンの定義をするチームビルディングを実施したあと、グループワークを行いました。
グループワークで議論する課題は以下の2つ。
● KDDIエボルバブランドの技術者とはどのような技術者だろうか?あるべき姿、ゴールをイメージする。
● お客様や会社から頼りにされるために自分たちは何をするか?今後のとりくみ(行動計画)を検討する。
ランダムなメンバーで組んだチームにもかかわらず、即座に役割分担をしながら、各チームともミッション、ビジョンを定義し、さまざまな意見を集約していきました。KDDIエボルバブランドの技術者とは?という議論に際し、「一緒に働いているエンジニアの先輩をイメージして意見を出した」というチームもあり、配属後から半年間の仕事の経験がより具体的なイメージにつながっていたようです。実際の発表内容を一部抜粋してご紹介します。
●KDDIエボルバブランドの技術者とは?
・KDDIグループだからこそ大きなシステムを扱うことができる。培った技術を間近で実感、習得できる
・困っている人がいたら手を差し伸べる
・切磋琢磨し技術者として能力を高めあっている
・ヒューマンスキルが高い
・KDDIエボルバ社員として目的を共有して一体感を持っている
・意見を忖度なく言えるような環境をつくるために他者の意見を肯定的にとらえている
●今後の取組み
・お客様が何を求めているか考える
・業務を経験して知識を深める→経験したうえで改善につなげる
・IT技術を磨き、形として資格を取得する
・積極的に話しかけ、チームをよく知る
・任された仕事を遂行することで、個人として信頼を得る
・チーム内でコミュニケーションをすることでミスを減らす
新卒社員からは、「ランダムな5-6人が集まって、進行していくのはなかなか難しいと感じた。」「今後の業務にあたり、目的意識の共有やゴールを見据えて人を巻き込むことが重要になってくると考えていたので、手法の参考になった。」「会社全体として求められることと、そのために必要な事を考えることで、今までの自分自身を振り返ることができ、2年目からや明日からの仕事に対しての意識を考えることができた。」といった感想が聞かれ、今後の仕事に活かせる実践的な学びとなったようです。
■ITソリューション事業の人財育成において、新卒フォローアップに力を入れる理由を聞いてみた
最後に、年間を通じて行っている新卒フォローアップ内容やその主旨など、ITS事業企画本部ITSHRM部ITS人財開発Gの井藤さんにお話を伺いました。
ITS事業企画本部ITSHRM部ITS人財開発G 井藤さん
―― 新卒研修カリキュラムの特色や新卒社員へのフォローアップの取組みについて教えてください
ITソリューション事業の新卒研修カリキュラムでは、求める人財像『高い技術力を活かしてお客様に近い立場・同じ目線で提案・調整しながら仕事ができるエンジニア』を育成するために、『エンジニアとしての高い技術力(テクニカルスキル)』だけではなく、『社内外の関係者と信頼関係を構築する人間力(ヒューマンスキル)』の育成、そしてこの両軸のスキルを根底から支える『KDDIフィロソフィ』を理解し実践していくことを目的に、さまざまな研修を実施しています。
実際の業務の中だけでは習得が難しいヒューマンスキルに関しては、1年目という社会人としての基礎力を身につける必要があるこの時期だからこそ、研修や面談、成果発表会(1年間の成果をプレゼンする機会)などの機会を設け継続的な育成を実施しています。
▼今回の新卒社員が4月に参加したヒューマンスキル研修の様子はこちら
2021年度 『ITスペシャリスト職』の新入社員研修をレポート!! ~ビジネス・ヒューマンスキル研修編~
―― 今回の研修の目的や、参加した新卒社員たちの感想などを教えてください
今回の研修は、1年目の目標「安定的に基本業務ができるようになること」を経て、2年目の目標「他者を巻き込み、非定型業務への対応もできるようになること」への橋渡しとして、ヒューマンスキルのなかでも『主体性』『情況把握力』の向上を目指しています。
一般的にはヒューマンスキルの把握や評価は難しいといわれていますが、ITスペシャリスト職のヒューマンスキルの成長度を、経産省が提唱する「社会人基礎力」を活用して把握・評価しています。また、配属されてから約半年、仕事に没頭し、忙しい毎日を過ごしている新卒社員たちの同期同士のコミュニケーションを図ることも一つの目的となっており、実際に、「他の同期の話を聞くことで、これからも頑張ろうと意識をすることができた」「他部署の話が聞けると刺激にもなるので、定期的に開催してほしい」などの意見も寄せられ、コロナ禍で横のコミュニケーションがとりにくい今、オンラインとはなりましたが集合研修の意義を改めて感じました。
―― あらためて、今回研修に参加した新卒社員へのメッセージをお願いします!
今回はオンラインでの開催ではありましたが、皆さんと久しぶりにお目にかかることができ、成長した姿が見られたことを大変嬉しく思いました。特にグループワークでは「KDDIエボルバとしての価値をお客様に伝えるために自分たちに何ができるか」ということを真剣に考え、チームでディスカッションをしている姿がとてもたくましく見えました。4月からは後輩が入社し、先輩社員になります。この1年間を通して学んだことを後輩にも受け継ぎながら、自分自身も進化を遂げて成長してくださることを期待しています。引き続きサポートをしていきますので、一緒に進化していきましょう!
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