アルティウスリンク株式会社(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:若槻 肇、以下 アルティウスリンク)は、山形市にある事業所「やまがたワークプレイス」において、山形市と上山市の養護学校および特別支援学校に就学中の中学・高校生を対象にDE&I推進※1の職場を体感するイベント「中学・高校生向け 春休み企業見学会」を3月26日(水)に開催しました。
障がいのある学生のキャリア教育において、学生のセルフアドボガシースキル(自らの障がいを肯定的に捉え、社会ルールの中で必要な配慮を適切に求められる力)を育てることが重要だとされ、学生が自らの支援ニーズ、職業適性を理解できるような支援が望まれています。※2こうした背景から、一般就労の現場を見学いただき、将来のキャリア形成にお役立ていただくことを目的に本イベントを開催しました。
イベント当日は、学生の皆様とそのご家族、教育機関関係者の皆様も含め17名に参加いただきました。また、本イベントは山形テレビにも取材いただきました。
「障がいのある中高生が企業見学」 山形テレビでの放送内容はこちら
■一般就労の現場を見学~職場見学を通じ、自身のキャリア形成を考える
アルティウスリンクは、全国4拠点に障がい者雇用専門部署を設置しており、その一つであるやまがたワークプレイスの「山形グリーンユニット」では、27名(2025年4月時点)の障がいのあるスタッフがビニールハウス農業や館内清掃、落とし物管理などの事務作業のほか、「花と緑に包まれた街づくり」を推進する植栽業務を行うなど、個性・特性を活かした仕事を通じて社会活動にも貢献しています。
企業見学会では、まずアルティウスリンクの事業や障がい者雇用の状況についてご説明。その後、実際にスタッフが働いている現場をご案内しました。農作業については、ベビーリーフの選別・袋詰めの作業現場を見ながらご説明し、実際にビニールハウスで栽培している野菜をご覧いただきました。
<栽培しているベビーリーフや季節野菜をご紹介。野菜を選別・選定する作業現場にもご案内しました>
館内清掃業務では、清掃する場所を巡りながら「作業中でも挨拶を忘れない」ことを意識しつつ、丁寧な作業を心がけていることをお伝えしました。参加者からは「館内がとてもキレイ!スタッフの方が丁寧に仕事をしていることがよくわかります」と嬉しいお声もいただきました。「山形市花壇コンクール」で、令和6年度の最優秀賞を受賞し、7期連続入賞を果たした花壇にもご案内。花壇のデザインや花の選定、日々のメンテナンスなどすべての業務をグリーンユニットのリーダーが中心になって実施していることをお伝えしました。
館内見学後、山形グリーンユニットの障がい者雇用の現状や取り組み事項をご説明しました。現在、「成長機会の創出」を目標に掲げ業務を推進する山形グリーンユニット。障がい者雇用ではなく活躍にこだわり、スタッフ一人ひとりが働きながら成長し、自己実現できるような取り組みをしています。その一環として、スタッフの学習機会を創出するため、「ITリテラシー教室」や「ハラスメント勉強会」などを実施していることもお伝えしました。
<社会人の先輩として、当社スタッフから「社会人として必要な力は何か?」などのアドバイスもありました>
最後に、求める人財像についてもご説明しました。アルティウスリンクの障がい者雇用で重視しているのは、一般就労に向けて取り組むべき事項を段階的に表した「職業準備性ピラミッド」の土台部分が安定していることです。下図の「健康管理」「日常生活管理」「対人技能」「基本的労働習慣」がその土台部分に該当します。一見すると取り組むべきことが多いように思えますが、「一人でがんばるもの」ととらえず、周囲の人達の協力も得ながら準備することが重要である、とお伝えしました。
<職業準備性ピラミッドについて>
説明会の最後には、参加者から質問や意見をいただきました。中には、「どのような通勤方法で通っていますか?」「今年の新卒採用はありましたか?」など、就労するにあたっての具体的な質問もあり、このイベントで「働く」ということを意識し、体感していただけたのではないかと考えています。
■参加者アンケートの結果
- さまざまな業務があり、(スタッフが)働いている姿がかっこよかった。清掃業務をしてみたいと思いました。
- 「男女で違う業務をする」、「障がいを持っていることを理由に入社を拒否される」ことがないとわかり、安心しました。
- 働いているスタッフがイキイキ仕事をしていたので、働きやすい職場環境だと思いました。
- 管理者がスタッフに声掛けしている姿が優しく、安心感がありました。子供を安心してお任せできると感じました。
アンケートでは、「本イベントが今後のキャリア形成において役立った」というお声を多くいただきました。また、「当社で働いてみたいと思いましたか?」というアンケートでは約6割の方に前向きな回答いただきました。参加された学生の皆様が働くイメージをより具体化させ自身のキャリアと向き合うきっかけとなっていれば幸いです。また、一緒に参加いただいたご家族にも一般就労の現場で働くことに対する不安や悩みをやわらげる一つの要素になったのではないかと考えています。
今後もアルティウスリンクは、地域社会一体となってDE&I推進に取り組むとともに、さまざまなバックグラウンドを持つ人誰もがイキイキと安心して働ける職場環境づくりに努めてまいります。
- 1.アルティウスリンクが推進するDE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)は、性別・年齢・国籍・障がいの有無、価値観などさまざまなバックグラウンドを持つ人材がそれぞれの違いを認め合い尊重しながら一人ひとりが力を発揮できる環境を創造するD&Iに、「エクイティ(公平性/Equity)」の考え方を加え、すべての人に同じ支援ではなく、一人ひとりの違いや状況に配慮した必要な支援を行う公平な機会・環境を整備した企業を目指すものです。
- 2.出典:独立行政法人日本学生支援機構 https://www.jasso.go.jp/faq/gakusei/tokubetsu_shien/career/1190803_2800.html 最終アクセス日2025年4月9日
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